2022年10月4日、ネットワークビジネス最大手のアムウェイが消費者庁により業務停止の処分を受け、日本アムウェイは特定商取引法違反で取引の一部が6カ月の停止となりました。
今までも「アムウェイやばい!」と勧誘方法の評判が悪く世間で騒がれていましたが、今回のような大々的な消費者庁による行政処分は初めてのことで話題を呼んでいます。
今回はアムウェイが業務停止の内容や「なぜ今なのか」の理由を調査しました。
●この記事で分かること
・アムウェイの業務停止命令内容
・アムウェイが業務停止になった理由
Amway(アムウェイ)が摘発で業務停止
消費者庁によりアムウェイが業務停止
2022年10月14日に消費者庁が日本アムウェイに対し業務停止命令を行いました。

https://twitter.com/cakari14/status/1580809968655429632?s=20
消費者庁は10月14日、健康食品や化粧品のネットワークビジネス(NB)を展開する日本アムウェイ(本社東京都、ピーター・ストライダム社長)に対して、特定商取引法に基づく6カ月間の一部業務停止命令を行った。
引用:日流ウェブ
https://www.bci.co.jp/nichiryu/article/11591
新規会員登録&資格切り替えの停止
消費者庁の業務停止命令により、「新規会員登録」と「資格切り替えの停止」が2023年4月13日まで停止になりました。

重要なのは「新規会員登録」の停止ですね!


https://twitter.com/saito_channel_/status/1580741519014666241?s=20
なぜ今なの?理由3つ
今までも「アムウェイやばい!」と勧誘方法の評判が悪く世間で騒がれてたアムウェイですが、調査の結果なぜ今になって摘発されたのか理由が3つありました。
●アムウェイ摘発された理由3つ
①アムウェイ会員逮捕事件
②アムウェイへの膨大な苦情件数と甘すぎる対処
③昨今のマルチ商法被害の急増&深刻化
アムウェイ摘発された理由①アムウェイ会員逮捕事件
アムウェイが摘発された理由の1つ目は、昨年のアムウェイ会員逮捕事件が考えられます。
2021年11月と12月にアムウェイ会員が逮捕されたという事件がありました。



アムウェイ勧誘に関する立件は全国で初めてのことでした。
このような事件が世間でも明るみになったにも関わらず、現状が変わらないことで今回の業務停止になったと考えられます。


https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/699337
京都府警は12月2日、マッチングアプリで知り合った女性を「日本アムウェイ」(東京)への会員登録という目的を告げずにエステに連れ出し、登録に勧誘したとして特定商取引法違反の疑いで、京都府教育委員会職員の男(26)=京都市=と自営業の女(38)=同市=を再逮捕した。
引用:福井新聞 ON LINE
府警は11月11日、別の女性に対する同様の容疑で2人を逮捕。京都地検は2日、これについて処分保留とした。府警は、11月下旬に関係先として日本アムウェイ本社を家宅捜索した。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1448346
アムウェイ摘発された理由②膨大な苦情件数と対処不十分
アムウェイが摘発された理由の2つ目は、今までの膨大な苦情件数と、それに対するアムウェイの対処が不十分であったと考えられます。
特定商取引に関する行政処分判断基準・苦情件数
特定商取引に関する行政処分には判断基準や順番ががあります。
苦情があったからといってすぐに業務停止になるわけではなく、苦情内容や件数などを調査し処分が下ります。



行政が動くにあたる件数は明確に提示されていませんが、業務停止になるには膨大な苦情件数があったと推察できます。
●行政処分は順序がある!
①相談や苦情を調査の調査
②消費者への注意喚起、事業者への措置を促す
③被害の状況をみて処分を決定する


https://twitter.com/i/events/1580781988608237568?s=20
●基本的な考え方
(1)幅広い事案の拾い上げ違反行為が疑われる情報又は相談が寄せられた場合には、疑わしい事案も含め幅広く対象として必要
な調査に直ちに着手する。(条例第11 条の4)
(2)予防的措置を念頭においた早期対応
情報提供及び文書指導の実施により、消費者への注意喚起と事業者への再発防止措置を早期に実施する。
文書指導に従わない事業者に対しては、直ちに法に基づく行政処分を行うなどのルールを明確化する。
(3)総合的な判断に基づく迅速・厳格な処分の実施
被害の重大性、悪質性、被害拡大のおそれ等を総合的に判断する基準を設け、迅速・厳格に処分を行う。
引用:鳥取県HPより
http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/784544/shobunkijun.pdf
アムウェイの甘すぎる『アムウェイの会員逮捕時の対処』
去年逮捕者が出たのにもか変わらず苦情件数が後を絶たなかった理由として、アムウェイの甘すぎる対処が原因であると言えます。
実際、2021年のアムウェイ会員逮捕時のアムウェイ側の対処は逮捕された2人をビジネス活動を停止にしただけです。



このようなアムウェイ側の対処はトカゲのしっぽ切りみたいなもので、現実は何も変わらないでしょう。
被害者が多くアムウェイ側の対処が甘いのであれば、行政がでてくるのは当たり前ですね。


https://www.amway.co.jp/
弊社は、弊社会員(アムウェイ・ビジネス・オーナー)による、いかなる法律違反行為や倫理に反するビジネス活動も容認しないポリシーと規則のもと、ビジネスを行っています。また弊社は、会員登録にあたり、公務員法等の関連法令を遵守したうえで申請することを求めています。事件の全容が明らかになることを待ちつつ、当該2名の登録につきましては、弊社「倫理綱領・行動規準」に則って、全てのビジネス活動を即時に停止といたしました。
引用:AmwayHPより
https://www.amway.co.jp/news/detail/company20211112_1.html
アムウェイ摘発された理由③マルチ商法被害の急増&深刻化
アムウェイが摘発された理由の3つ目は、昨今のマルチ商法被害の急増&深刻化にあると考えられます。
アムウェイの被害拡大の恐れ
アムウェイが業務停止になったのは、多くの消費者に被害が拡大されると見なされたからです。



実際のアムウェイ会員の逮捕、その後のアムウェイ側の甘い対処、後を絶たないアムウェイに対する苦情は、今後も多くの消費者に被害が拡大すると予想できますよね。


●業務停止命令判断基準
(1)取引の公正及び消費者の利益が著しく害されるおそれがあると認められる場合。(2)不実告知、威迫困惑、重要事項不告知等の重大な違反行為があり、放置すれば被害拡大のおそれ
がある場合。
(3)法に基づく指示に従わない場合。
(4)法違反で刑事処分が確定している場合又は、国又は都道府県から行政処分を受けている場合
引用:鳥取県HPより
http://www.pref.tottori.lg.jp/secure/784544/shobunkijun.pdf
マルチ商法による被害者の急増化
また、アムウェイに限らずマルチ商法による被害者は急増しています。
●10年間で被害が3000件増加
●被害のほとんどが20代の若者



グラフでも圧倒的に増えていることが分かります。
社会に出たばかりの若者を狙った手口というのも許せません。
だからこそ、取り締まりの強化がされたのかもしれませんね。


https://times.abema.tv/articles/-/10039256
国民生活センターのまとめでは2011年は1767件だった「モノなしマルチ商法」の相談件数が、2021年には4727件に増加。増えた分の8割が20代だという。
引用:ABEMATIMESより
https://times.abema.tv/articles/-/10039256
マルチ商法による被害の深刻化
昨今のマルチ商法による被害は深刻化しています。
2022年9月にマルチ商法による被害において「一人の若い女性が帰らぬ人になってしまう」という悲しい事件が起きました。



今回のアムウェイ摘発・業務停止は、こうした被害の深刻化を止めるために行政が動き出した言えるのではないでしょうか。
被害が深刻化している現状に「今」動きだす必要性を感じます。


https://times.abema.tv/articles/-/10039256
「大学を卒業し、社会人としてこれからだった女性が命を絶った一方、女性を騙した男性は罰金70万円の略式起訴しか受けませんでした。本当にこれでいいのだろうかと、やるせない気持ちを持ちながら、取材をしていました」
引用:ABEMATIMESより
https://times.abema.tv/articles/-/10039256
【まとめ】Amway(アムウェイ)が摘発された!業務停止の理由は違法な勧誘&苦情の多さ
今回はアムウェイが業務停止の内容や「なぜ今なのか」の理由を調査しました。
アムウェイの摘発・業務停止は、社会がいよいよマルチ商法に対してメスを切ってきたということになりますよね。
マルチ商法という違法な手段による被害の拡大を防いでいかなければなりません。
アムウェイ側も今回の消費者庁による摘発・業務停止を真摯に受け止め、今までのような甘い対処ではなく、抜本的な対処を行っていくべきだと強く思います。



本日もありがとうございました!